虹の郷のこと

大型連休が明けましたが、その連休の中日であまり観光客で込み合わないときを見計らって、修善寺虹の郷に行ってきました。これまでも何度かこのブログで取り上げていますが、当別荘地とはほぼ隣同士といっていい位置関係にあり、クルマなら数分で行ける距離にあります。

1989年(平成元年)に設立されたテーマパークで、旧修善寺町が出資した財団法人が県より認可を受け、公募により名称が決定後、1990年(平成2年)4月1日に「修善寺虹の郷」として開園しました。開園当時は修善寺町でしたが、その後同町が伊豆市と合併したため、現在は伊豆市の市域となっており、と同時に当初からの財団法人も、現在は伊豆市の傘下にある第三セクターになっています。

このため、住民登録をして伊豆市民になっている人は、市民特典として、いつでも誰でも無料でここに入ることができます。当ニュータウンに住んでいる住民のほとんどもまた伊豆市民であり、無料入場が可能です。従って自分の裏庭感覚でいつでもここに入ることができます。その恩恵を受け、筆者もたびたびここを訪れます。

なお、伊豆市の住民と一緒にここへ行くと、他県や他の場所の住民でも割引料金で入ることができますから、もし伊豆市民にお友達や知り合いがいるならば、同行をお願いするといいでしょう。

テーマパークとしての「テーマ」のひとつは、中世のイギリスの街並を模した施設群です。入口を入ってすぐのところは、「イギリス村」とされ、ここには英国のアンティーク玩具を集めたトーイミュージアムや、レイルウェイミュージアム、カフェなどがあり、売店ではイギリスからの直輸入品の販売もされています。

また、ここを起点として、本物の蒸気機関車が走っています。といっても、通常の路線よりもやや小さいミニチュアサイズであり、英国製の15インチゲージのミニSLです。イギリスの「ロムニー・ハイス&ディムチャーチ鉄道」という、実際に今でも運営されている鉄道の協力を得て造られた路線であり、全長は約2.4km。SLとディーゼル機関車が合わせて5両在籍しています。

このミニSLは、敷地内最奥部にある「カナダ村」が終点であり、これは伊豆市の姉妹都市であるカナダのネルソン市を模して作られています。飲食店やカナダからの直輸入品の販売もされているほか、フェアリーガーデン、温室などがあり、年間を通して花を楽しめるように設計されています。

イギリス村~ カナダ村の間には、「ロムニーバス」というアンティーク風の小型バスも園内を低速で運行しています。のんびりとしたもので、時速は10~15km・hほど。歩いたほうが速いのでは、と思えるほどですが、これだけゆっくり走ってもらえれば、園内をじっくり見て回ることができます。お年寄りや子供さん連れにはお勧めです。

子供と言えば、「インディアン砦」といった大型遊具もあります。さらに、森の木々の間を縫うように複数の滑り台が置かれ、最長のものは約100m。大型のジャングルジムも置かれていて、いつも歓声で賑わっているほか、夏には下の写真ようなシャワー装置もあって、子供たちの大人気です。

さらに広大な芝生広場、も設けられており、このほか「日本庭園」のゾーンには、藤、花菖蒲、石楠花(しゃくなげ)、紫陽花(あじさい)等の日本的な花々が植えられています。とくにシャクナゲの規模、150種2,100本はおそらく静岡一の規模だと思われます。今年はもう見ごろは終わってしまいましたが、ツツジの王様として知られるこの花の群落だけをみるためにここにやってくる人も多いようです。

現在のところ、まっさかりなのは、この日本庭園の一角にある、藤です。200~300mほどはあるでしょうか、園路に沿って藤棚が植えられており、その芳香の中をミツバチたちがブンブンと飛び回っています。また、これらからの季節は、この藤棚に隣接した菖蒲が見ごろになります。こちらもかなりの規模があり、300種7,000株の花しょうぶがあります。最盛期には圧巻です。

このほか、日本庭園にはかつて、夏目漱石が修善寺温泉で執筆をしていた際に滞在した「菊屋旅館」の旧本館を移築した「夏目漱石記念館」が作られていて、ここは茶店を兼ねています。お茶を出してくれるここのおばちゃんが懇切にその往時のことを語ってくれると思いますので、ぜひ訪れてみてください。

さらには、日本庭園に隣接して、「匠の村」というのもあります。和風の建物が建ち並び、陶芸や友禅染め等の伝統工芸の職人が常駐しており、陶芸、紙漉き、ネイチャークラフトの体験などが楽しめるほか、工芸品の販売もしています。茶房や漫画家の富永一朗さんの描いた漫画が飾ってある、「忍者漫画館」、また「民具展示館」などもあります。

岐阜県旧徳山村から移築された、いまどきめずらしい茅葺の家もあり、これらを見学して、出口付近に向かうと、そこには伊豆の村和風の土産物屋や軽食店が連なります。

これからの季節はやはりなんといってもバラ。カナダ村に隣接するフェアリーガーデンに沿うようにして100種2,300株のバラが咲き誇ります。まだ少々早いようですが、6月に入れば満開になるでしょう。同じく6月が旬の花菖蒲と合わせて、ぜひ見たいものです。

さて、今日は修善寺虹の郷の魅力を伝えてきました。

ディズニーランドやユニバーサルスタジオのような派手さはありませんが、豊かな自然の中で、ゆっくりと流れる時間を家族連れで過ごしたい、という方、恋人や友人たちとさわやかなハイキングをしたい、という方にはぴったりの遊び場です。一日遊べること請け合い!ぜひいらしてください。その際、ニュータウンの見学もお忘れなく!

基本情報は以下のとおりです。

住所 : 〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺4279-3
電話 : 0558-72-7111(代) FAX : 0558-72-7872

URL: http://www.nijinosato.com/index.html

開園時間

4月 – 9月 : 9:00 – 17:00 (最終入園受付時刻 16:30)
10月 – 3月 : 9:00 – 16:00 (最終入園受付時刻 15:30)
※夜間イベント時には開園時間が延長される。
料金
大人(中学生以上)1200円
子供(満4歳~小学生)600円
団体料金、障害者割引あり

駐車場完備(有料・但し時間制限のない終日。普通車300円)

●公共交通機関
JR三島駅より、伊豆箱根鉄道修善寺駅下車。東海バス虹の郷行き(6番線)で約15分
●自家用車
東名高速道路沼津ICより、伊豆縦貫道修善寺IC経由で33.8km

 

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